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2節 材料/8章 丸太組構法工事/平成31年版 公共建築木造工事標準仕様書

8.2.1 施工一般

(1) 木材及び構造用面材の品質、出荷量等を記録した出荷証明書を、監督職員に提出する。

(2) 材料のホルムアルデヒド放散量は、4.1.3[ホルムアルデヒド放散量]による。

8.2.2 丸太組壁用木材

(1) 機械加工の丸太組壁用木材
機械加工の丸太組壁用木材は、次による。

(a) 樹種、寸法及び含水率は、特記による。

(b) 加工前に全てについて、目視により材の欠点がないことを確認し、報告書を監督職員に提出する。

図 8.2.1 機械加工の丸太組壁用木材の断面の種類(参考)

(c) 品質は、特記による。
特記がなければ、次による。

① 腐れ及び虫食いがないこと。

② 傷及び穴は、顕著でないこと。

③ 曲がりは、部材の両木口を結ぶ外縁線からの最大矢高が材長の0.5%以下とし、測定方法は、図8.2.2による。

図 8.2.2 機械加工の丸太組壁用木材の曲がりの測定方法

④ 割れの許容範囲は、表8.2.1による。

表8.2.1 割れの許容範囲

⑤ 丸太組壁用木材の所定断面からの断面欠損を丸身とし、丸身は、丸太組壁用木材の設計断面積の10%を超えないこと。
また、丸身は1か所であり、かつ、長さは60cm以下であること。
なお、壁の水密性に影響を与えるような丸身はないものとする。

⑥ 木材の平均年輪幅は、10mm以下とする。

⑦ 節の測定方法は図8.2.3 により、許容範囲は、表8.2.2による。
なお、節径比の計算は、丸太組壁用木材断面に内接する面積最大の矩形断面に関して行う。

⑧ 矩形断面を求める場合には背割りを無視する。

⑨ 節径比は、丸太組壁用木材表面の節の心と髄を結ぶ直線が横切る矩形断面の辺長を用いて計算し、節径比の計算は、各材面ごとに行う。
なお、節径比の計算は、傷及び穴を節と見なして扱う。

表8.2.2 節の許容範囲
図 8.2.3 機械加工の丸太組壁用木材の節径比の測定方法

⑩ 部材の長軸に対する繊維傾斜は、1/6以下とする。

⑪ 反りやねじりは、使用上支障のない程度とする。

(2) 手加工の丸太組壁用木材
手加工の丸太組壁用木材は、次による。

(a) 丸太組壁に用いる手加工の丸太組壁用木材は、できるだけ乾燥した皮はぎ材とし、樹種、寸法及び径は、特記による。

(b) 加工前に全てについて、目視により材の欠点がないことを確認し、報告書を監督職員に提出する。

図8.2.4 手加工の丸太組壁用木材の断面の種類(参考)

(c) 品質は、特記による。
特記がなければ、次による。

① 腐れ及び虫食いがないこと。

② 曲がりは、図8.2.5 により、丸太の末元中心線からの最大矢高が末口直径の20%以下とする。
なお、S字曲がり及び二方向への曲がりは、それぞれの矢高の合計を最大矢高とする。

図8.2.5 手加工の丸太組壁用木材の曲がりの測定方法

③ 割れの許容範囲は、表8.2.3 による。

表8.2.3 割れの許容範囲

④ 木材の平均年輪幅は、末口で測定し、10mm以下とする。

⑤ 根張りの影響を考慮して、元口直径は元口から1m部位の直径を6cm以上超えないこと。

⑥ 節の測定方法は図8.2.6 により、許容範囲は、表8.2.4による。
なお、節径は接線径を測定するものとし、集中節径比は、任意の丸太表面の1/4の部分で、幅15cmに係る節径の合計値とする。

表8.2.4 節の許容範囲
図8.2.6 手加工の丸太組壁用木材の節径比の測定方法

8.2.3 丸太組壁以外に用いる木材

(1) 製材
製材は、次により、適用は特記による。

(a) 目視等級区分構造用製材は、「製材の日本農林規格」第5条「目視等級区分構造用製材の規格」の乾燥処理を施した木材とし、樹種、構造材の種類、等級、寸法、含水率、保存処理及び材面の品質は、特記による。
なお、その基準強度は、「木材の基準強度 Fc、Ft、Fb 及び Fs を定める件」 (平成12年5月31日建設省告示第1452号。以下この章において「告示第1452号」という。) 第一号による。

(b) 機械等級区分構造用製材は、「製材の日本農林規格」第6条「機械等級区分構造用製材の規格」の乾燥処理を施した木材とし、樹種、曲げ性能(等級)、寸法、含水率及び保存処理は、特記による。
また、見え掛り部に用いる場合で、節、丸身、貫通割れ及び曲がりの規定を必要とするものの適用、等級等は、特記による。
特記がなければ、「機械等級区分構造用製材の規格」による。
なお、その基準強度は、告示第1452号第二号による。

(c) 広葉樹製材は、次による。

① 「製材の日本農林規格」第8条「広葉樹製材の規格」の乾燥処理を施した木材とし、樹種、等級、寸法、含水率、保存処理及び材面の品質は、特記による。

② 基準強度は、告示第1452号第五号に基づき、加工前に、縦振動ヤング係数を測定し、基準強度を満たしていることを確認し、報告書を監督職員に提出する。
なお、測定の対象部材は、特記による。

(d) (a)から(c)まで以外の製材は、乾燥処理を施した木材とし、寸法、樹種、含水率及び材面の品質 (節、貫通割れ、丸身、目まわり、曲がり、そり、ねじれ等)は、特記による。
なお、加工前に全てについて、含水率、目視による材の欠点等を確認し、報告書を監督職員に提出する。
含水率の測定は、4.1.4[含水率の測定]による。

(2) 集成材
集成材は、次により、適用は特記による。

(a) 構造用集成材は、「集成材の日本農林規格」第5条「構造用集成材の規格」に基づき、品名、曲げ性能(強度等級)、材面の品質、接着性能(使用環境)、樹種、寸法及び保存処理は、特記による。
なお、その基準強度は、「特殊な許容応力度及び特殊な材料強度を定める件」 (平成13年6月12日 国土交通省告示第1024号。以下この章において「告示第1024号」という。) 第三第二号による。

(b) 化粧ばり構造用集成柱は、「集成材の日本農林規格」第6条「化粧ばり構造用集成柱の規格」に基づき、品名、樹種 (芯材) 、寸法、化粧薄板の厚さ及び見付け材面の品質は、特記による。
なお、その基準強度は、告示第1024号第三第二号による。

(3) 枠組壁工法構造用製材
枠組壁工法構造用製材は、次により、適用は特記による。

(a) 甲種枠組材は、「枠組壁工法構造用製材及び枠組壁工法構造用たて継ぎ材の日本農林規格」第4条「甲種枠組材の規格」に基づき、樹種又は樹種群、寸法型式、未乾燥材又は乾燥材の別及び保存処理は、特記による。
なお、その基準強度は、告示第1452号第三号による。

(b) 乙種枠組材は、「枠組壁工法構造用製材及び枠組壁工法構造用たて継ぎ材の日本農林規格」第5条「乙種枠組材の規格」に基づき、樹種又は樹種群、寸法型式、未乾燥材又は乾燥材の別及び保存処理は、特記による。
なお、その基準強度は、告示第1452号第三号による。

(c) MSR枠組材は、「枠組壁工法構造用製材及び枠組壁工法構造用たて継ぎ材の日本農林規格」第6条「MSR枠組材の規格」に基づき、品名、樹種又は樹種群、曲げ強度性能(MSR等級)、寸法型式及び未乾燥材又は乾燥材の別は、特記による。
なお、その基準強度は、告示第1452号第四号による。

(4) 枠組壁工法構造用たて継ぎ材
枠組壁工法構造用たて継ぎ材は、次により、適用は特記による。

(a) 甲種たて継ぎ材は、「枠組壁工法構造用製材及び枠組壁工法構造用たて継ぎ材の日本農林規格」第8条「甲種たて継ぎ材の規格」に基づき、品名、樹種又は樹種群及び寸法型式は、特記による。
なお、その基準強度は、告示第1452号第三号による。

(b) 乙種たて継ぎ材は、「枠組壁工法構造用製材及び枠組壁工法構造用たて継ぎ材の日本農林規格」第9条「乙種たて継ぎ材の規格」に基づき、品名、樹種又は樹種群及び寸法型式は、特記による。
なお、その基準強度は、告示第1452号第三号による。

(c) MSRたて継ぎ材は、「枠組壁工法構造用製材及び枠組壁工法構造用たて継ぎ材の日本農林規格」第10条「MSRたて継ぎ材の規格」に基づき、品名、樹種又は樹種群、曲げ強度性能(MSR等級)及び寸法型式は、特記による。

(5) 木質接着成形軸材料、木質複合軸材料、木質断熱複合パネル、木質接着複合パネルは、「建築物の基礎、主要構造部等に使用する建築材料並びにこれらの建築材料が適合すべき日本工業規格又は日本農林規格及び品質に関する技術的基準を定める件」 (平成12年5月31日建設省告示第1446号) に基づくものとし、かつ、国土交通大臣が許容応力度及び材料強度を指定したものとする。
なお、形状、寸法及び含水率は、特記による。

(6) 柱に用いる丸太材は、皮はぎ材とし、樹種、寸法、含水率及び末口径は、特記による。
なお、全てについて、目視による材の欠点がないことを確認し、報告書を監督職員に提出する。

8.2.4 構造用面材

構造用面材は、次により、適用は特記による。

(ア) 構造用合板は、「合板の日本農林規格」 第6条「構造用合板の規格」に基づき、品名、厚さ、接着の程度、等級、板面の品質、曲げ性能(強度等級)、単板の樹種名及び保存処理は、特記による。
なお、屋外又は常時湿潤状態となる場所に使用する場合は、接着の程度を特類とする。

(イ) 化粧ばり構造用合板は、「合板の日本農林規格」第7条「化粧ばり構造用合板」に基づき、品名、厚さ、単板の樹種名及び接着の程度は、特記による。
なお、屋外又は常時湿潤状態となる場所に使用する場合は、接着の程度を特類とする。

(ウ) パーティクルボードは、JIS A 5908 (パーティクルボード) に基づき、表裏面の状態による区分、曲げ強さによる区分、耐水性による区分及び厚さは、特記による。

(エ) 構造用パネルは、「構造用パネルの日本農林規格」に基づき、品名、厚さ及び曲げ性能(等級)は、特記による。

8.2.5 接合金物・接合具等

(1) 接合金物
接合金物は、次により、適用は特記による。
ただし、直接雨にさらされる屋外環境で使用する場合は、特記による。
特記がなければ、材質はステンレス製とする。

(a) (公財)日本住宅・木材技術センターが規定する「接合金物規格」に適合するもので、使用環境2の区分のもの。

① 「接合金物規格 (Mマーク表示金物) 」によるもの。

② 「接合金物規格 (Zマーク表示金物) 」によるもの。

③ 「接合金物規格 (Cマーク表示金物) 」によるもの。

(b) (公財)日本住宅・木材技術センターが規定する「木造建築物用接合金物認定規程」に適合するもので、使用環境2の区分のもの。

① 「同等認定金物 (Dマーク表示金物) 」によるもの。

② 「性能認定金物 (Sマーク表示金物) 」によるもの。

(c) (a)及び(b)以外の接合金物は、次による。

① 製作工場の加工能力等を示す資料を、監督職員に提出する。

② 製作接合金物の寸法、形状及び鋼材の材質は、特記による。

③ 加工図を作成し、監督職員に提出する。

④ 表面処理は、次により、適用は特記による。

㋐ 溶融亜鉛めっきは、「公共建築工事標準仕様書 (建築工事編) 」14章2節[表面処理]による。

㋑ 電気亜鉛めっきは、「公共建築工事標準仕様書 (建築工事編) 」14章2節[表面処理]による。

㋒ 錆止め塗装は、「公共建築工事標準仕様書 (建築工事編) 」18章3節[錆止め塗料塗り]による。

㋓ 防腐・防蟻処理製材に使用する接合金物及び接合具は、防腐・防蟻処理剤により腐食が起きない表面処理を施したものとする。

⑤ 溶接接合は、「公共建築工事標準仕様書 (建築工事編) 」7章6節[溶接接合]による。

⑥ 鋼材の品質を証明する資料及び製作工場における品質管理が適切に行われたことを示す記録を、監督職員に提出する。

⑦ ボルト、ラグスクリュー、ドリフトピン等の径に応じた接合金物の孔あけ加工は、表8.2.5 による。

(2) だぼ

(ア) 木だぼ

(a) 木だぼの樹種は、丸太組壁用木材と同種又は接合する丸太材の樹種より堅木のものを用いる。

(b) 木だぼ断面を表示する寸法は、仕上り寸法とし、小径25mm以上の角形又は直径25mm以上の円形とする。

(イ) 鋼製だぼ

(a) 鋼製だぼの品質は、JIS G 3112 (鉄筋コンクリート用棒鋼) に基づくSR235又は同等以上のものとする。

(b) 鋼製だぼの呼び径は9mm以上とし、丸太材等の寸法に応じたものとする。

(c) 鋼製だぼが常時湿潤状態となるおそれのある部分に用いられる場合の表面処理は、JIS H 8641 (溶融亜鉛めっき) に基づく2種 HDZ35とする。

(ウ) ラグスクリューだぼ

(a) (公財)日本住宅・木材技術センターが規定する「接合金物規格 (Zマーク表示金物) 」に適合するもの。

(b) (a)以外のラグスクリューの材料は、(6)(b)により、形状、寸法等は、特記による。
なお、表面処理は、次により、適用は特記による。

① 溶融亜鉛めっきは、「公共建築工事標準仕様書 (建築工事編) 」14章2節[表面処理]による。

② 電気亜鉛めっきは、「公共建築工事標準仕様書 (建築工事編) 」14章2節[表面処理]による。

③ 錆止め塗装は、「公共建築工事標準仕様書 (建築工事編) 」18章3節[錆止め塗料塗り]による。

④ 防腐、防蟻処理製材に使用する接合金物及び接合具は、防腐・防蟻処理剤により腐食が起きない表面処理を施したものとする。

(3) ジャッキボルト

(ア) ジャッキボルトは、次により、寸法及び形状は、特記による。

(a) ボルト及び座金の材質は、SS400又は同等以上のものとする。

(b) ボルトの径は、特記による。

(c) 座金の大きさ及び厚さは、特記による。

(d) ジャッキボルトの表面処理は、(2)(ウ)(b)による。

(e) 溶接接合は、「公共建築工事標準仕様書 (建築工事編) 」7章6節[溶接接合]による。

(f) 鋼材の品質を証明する資料及び溶接箇所の確認結果を、監督職員に提出する。

(イ) 製作工場の加工能力等を示す資料を、監督職員に提出する。

(ウ) 加工図を作成し、監督職員に提出する。

(4) 垂木用スライド金物
切妻屋根の妻壁を丸太組壁とする場合に適用する。

(a) 垂木用スライド金物は、次により、寸法及び形状は、特記による。

① 金物の材質は、SS400又は同等以上のものとする。

② 垂木及び桁との釘接合の接合方法は、特記による。

③ 金物の寸法及び形状は、特記による。

④ 金物の表面処理は、(2)(ウ)(b)による。

⑤ 溶接接合は、「公共建築工事標準仕様書 (建築工事編) 」7章6節[溶接接合]による。

⑥ 鋼材の品質を証明する資料及び溶接箇所の確認結果を、監督職員に提出する。

(b) 製作工場の加工能力等を示す資料を、監督職員に提出する。

(c) 加工図を作成し、監督職員に提出する。

(5) 釘及び木ねじ

(ア) 接合金物用の釘は、(1)の(a)及び(b)による。

(イ) (ア)以外の釘は、JIS A 5508 (くぎ) に基づき、材質は表面処理された鉄又はステンレス製とする。

(ウ) (ア)及び(イ)以外のコンクリート用釘、その他の特殊な釘の材質、寸法及び形状は、特記による。

(6) ボルト、アンカーボルト、ナット及び座金
ボルト、アンカーボルト、ナット及び座金は、次により、適用は特記による。

(a) (1)(a)の①及び②によるもの。

(b) (a)以外のボルト、アンカーボルト、ナット及び座金は、次による。

① ボルト及びナットの材料等は、特記による。
特記がなければ、表8.2.6による。
なお、表面処理は、(2)(ウ)(b)による。

表 8.2.6 ボルト及びナットの材料等

② アンカーボルトの材質、寸法等は、特記による。

③ 座金は、次による。

㋐ 材質は、特記による。

㋑ 厚さ、寸法及び形状は、特記による。
特記がなければ、ボルトの径に適したものとし、引張り応力を受けるボルトの座金は、表8.2.7、せん断応力を受けるボルトの座金は、表8.2.8により、座金の種別は特記による。
なお、表面処理は、(2)(ウ)(b)による。

表 8.2.7 引張り応力を受けるボルトに用いる木材建築用座金の種別、厚さ及び寸法
表 8.2.8 せん断応力を受けるボルトに用いる木材建築用座金の種別、厚さ及び寸法

(7) 通しボルト、高ナット及び座金

(ア) (公財)日本住宅・木材技術センターが規定する「接合金物規格 (Mマーク表示金物) 」に適合するものとする。

(イ) (ア)以外のボルト、ナット及び座金は、次による。

(a) 通しボルト

① 通しボルトの品質は、JIS G 3112 (鉄筋コンクリート用棒鋼) によるSR235又は同等以上のものとする。

② 通しボルトの呼び径は、特記による。

③ 通しボルトの表面処理は、(2)(ウ)(b)による。

(b) 高ナットの品質は、JIS B 1181 (六角ナット) 、JIS B 0206 (ユニファイ並目ねじ)又はJIS B 0210 (ユニファイ並目ねじの許容限界寸法及び公差) に準じたものとし、長さは呼び径の3倍以上とする。

(c) 通しボルトに用いる座金は、ボルトの径に適したものとし、引張り応力を受けるボルトの座金は、表8.2.7、せん断応力を受けるボルトの座金は、表8.2.8により、座金の種類は特記による。
なお、表面処理は、(2)(ウ)(b)による。

(8) 接着剤
床鳴り防止用接着剤は、JIS A 5550 (床根太用接着剤) に基づき、適用及びその種類は特記による。

このページは、国土交通省のWebサイトで公開されている 国土交通省大臣官房官庁営繕部 公共建築木造工事標準仕様書 平成31年版 をWebページ化したものです。

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全体目次/平成31年版 公共建築木造工事標準仕様書

国土交通省ウェブサイトで公開されている 国土交通省大臣官房官庁営繕部 公共建築木造工事標準仕様書 平成31年版 のPDF版をウェブページ化したものです。 この全体目次にすべてのページへのリンクがありますので、このページをブックマークしていただくと、利用していただきやすいと思います。 最終改定 令和 3 年 3 月 25 日 国営木第20号 令和2年6月9日改定版から令和3年3月25日改定版の変更か所 平成31年4月25日改定版から令和2年6月9日改定版の変更か所 PDF版で見つかった記載間違い 各章共通事項 仮設工事 土・地業・基礎工事 木造工事 軸組構法(壁構造系)工事 軸組構法(軸構造系)工事 枠組壁工法工事 丸太組構法工事 CLTパネル工法工事 木工事 防水工事 石工事 タイル工事 屋根及びとい工事 金属工事 左官工事 建具工事 塗装工事 内装工事 断熱・防露、ユニット及びその他の工事 排水工事 舗装工事 植栽工事 資 料 1章 各章共通事項 共通事項 工事関係図書 工事現場管理 材料 施工 工事検査及び技術検査 完成図等 2章 仮設工事 共通事項 縄張り、遣方、足場等 仮設物 仮設物撤去等 3章 土・地業・基礎工事 共通事項 土工事 地業工事 基礎工事 4章 木造工事 共通事項 防腐・防蟻処理 防火被覆処理 5章 軸組構法(壁構造系)工事 共通事項 材料 防腐・防蟻処理 木材の加工 搬入及び建方 軸組 小屋組 床組 壁 6章 軸組構法(軸構造系)工事 共通事項 材料 防腐・防蟻処理 木材の加工 搬入及び建方 軸組 小屋組 床組 7章 枠組壁工法工事 共通事項 材料 防腐・防蟻処理 木材等の加工 搬入及び建方 土台 床枠組 壁枠組 小屋組及び屋根 8章 丸太組構法工事 共通事項 材料

2節 防腐・防蟻処理/4章 木造工事/平成31年版 公共建築木造工事標準仕様書

4.2.1 防腐・防蟻処理 4.2.2 地盤に接する鉄筋コンクリートによる床下の防蟻処理 4.2.3 地盤の土壌の防蟻処理 4.2.4 防腐措置 4.2.1 防腐・防蟻処理 木材の防腐・防蟻処理は、次により、適用部材及び処理の種類は特記による。 (ア) 防腐・防蟻処理が不要な樹種による製材 「製材の日本農林規格」 (平成19年8月29日 農林水産省告示第1083号) 及び「枠組壁工法構造用製材及び枠組壁工法構造用たて継ぎ材の日本農林規格」 (昭和49年7月8日 農林省告示第600号) に基づく心材の耐久性区分D1の樹種の心材のみを用いた製材は、次の(イ)及び(ウ)による薬剤による処理の適用を省略できる。 (イ) 薬剤の加圧注入による防腐・防蟻処理 (a) 製材等の加圧注入による防腐・防蟻処理は、「製材の日本農林規格」又は「枠組壁工法構造用製材及び枠組壁工法構造用たて継ぎ材の日本農林規格」の保存処理の性能区分K2からK4までの区分に適合するもの若しくはこれと同等の保存処理性能のものとし、保存処理の性能区分及びインサイジングの適用は特記による。 (b) 人体への安全性及び環境への影響について配慮され、かつ、JIS K 1570 (木材保存剤)に基づく加圧注入用木材保存剤又はこれと同等の木材保存剤を用いて、JIS A 9002 (木質材料の加圧式保存処理方法) に基づく加圧式保存処理を行うものとし、インサイジングの適用は特記による。 なお、JIS A 9002に基づく使用薬剤、注入量等の証明書を、監督職員に提出する。 (c) 加圧注入処理を行ったのち、加工、切断、孔あけ等を行った箇所は、(ウ)により処理を行う。 (ウ) 薬剤の塗布等による防腐・防蟻処理 (a) 人体への安全性及び環境への影響について配慮され、かつ、JIS K 1571 (木材保存剤―性能基準及びその試験方法) に適合する表面処理用木材保存剤又はこれと同等の性能を有する木材保存剤による処理を行う。 ただし、附属書A(規定)に基づく表面処理用木材保存剤による処理の適用、薬剤の種類及び適用部材は、特記による。 なお、処理に使用した薬剤、使用量等の記録を監督職員に提出する。 (b) 処理の方法は、特記による。 特記がなければ、次による。 ① 処理面の汚れ及び付着物を取り除

4節 透湿防水シート、防水テープ及び改質アスファルトフェルト工事/11章 防水工事/平成31年版 公共建築木造工事標準仕様書

11.4.1 一般事項 11.4.2 材料 11.4.3 施工 11.4.1 一般事項 この節は、外壁を取り付ける場合の透湿防水シート、防水テープ及び改質アスファルトフェルトを留め付ける工事に適用する。 11.4.2 材料 (1) 透湿防水シートは、JIS A 6111 (透湿防水シート) に規定する透湿防水シートBとする。 (2) 防水テープ (ア) 両面粘着防水テープの幅は、特記による。 特記がなければ50mm幅以上のものを使用し、傷やしわがないものとする。 (イ) 両面粘着防水テープは、製造所が定める使用可能期間以内に使用する。 (ウ) 両面粘着防水テープは、表11.4.1の性能基準に適合し、10年間の防水機能を検証したものとする。 また、片面粘着防水テープは、両面粘着防水テープの性能基準に準ずる製品とする。 (3) 改質アスファルトフェルト 改質アスファルトフェルトは、表11.4.2の品質に適合したものとする。 (4) ステープルは、JIS A 5556 (工業用ステープル) による。 11.4.3 施工 (1) 施工条件 (ア) 降雨・降雪時、降雨・降雪が予想される場合又は降雨・降雪後で下地が未乾燥の場合は、施工を行わない。 (イ) 防腐・防蟻処理された胴縁を使用する場合、透湿防水シート施工後、降雨・降雪等で胴縁及び透湿防水シートを濡らさないよう、直ちに外装材を設置すること。 (ウ) 防水テープの施工は、5℃未満では原則行わない。 (エ) 防水テープの施工は、被着体の乾燥のほか、油分、ほこり、木屑等の汚れを除去したうえで行う。 (2) 透湿防水シート、防水テープ及び先張り防水シートの工法 (ア) 透湿防水シートの施工は、開口部回り、外壁上下端部及び取合い部の雨水処理、水切り取付け等の工事終了後に行う。 (イ) 柱、間柱の間隔、段差、不陸などを確認し、不具合がある場合は修正し、柱・間柱あるいは耐力面材の上に透湿防水シートを張る。 なお、外張断熱工法とする場合は、断熱材の上に張る。 (ウ) 透湿防水シートは、シートを横方向に下部から上部に積み上げる、よろい張りを原則とする。 (a) 重なりは、上下幅90mm以上とする。 左右の重なりは構造用面材がない場合は、柱 (間柱) と間柱 (柱)の間隔 (左