14.8.1 一般事項
この節は、雨水を排水するといに適用する。
14.8.2 材料
(1) といの材料
(ア) 金属板 (銅板を除く。) のといに用いる金属板の種類は、表14.8.1によるものを標準とし、種類及び板厚は、特記による。
また、谷どいの種類及び板厚は、特記による。
(イ) 銅板といに用いる銅板は、JIS H 3100 (銅及び銅合金の板及び条) に基づく C1220とし、質別1/4H又は1/2Hとする。
なお、板厚は、特記による。
特記がなければ、谷どいは0.4mm、その他のといは0.35mmとする。
(ウ) 硬質塩化ビニル樹脂製とい材は、JIS A 5706 (硬質塩化ビニル雨どい) に基づき、種類、外径、厚さ及び長さは、特記による。
(2) とい受金物及び足金物は、溶融亜鉛めっきを行った鋼板製とし、表14.8.2 による。
ただし、銅板製といに用いるものは、銅製のものとする。
14.8.3 といの加工及び取付け
(1) 軒どいは、次による。
(ア) 鋼板製軒どいの両端部分は、径6mm程度に耳巻きをし、ひずみのないよう加工する。
継手は、長さ150mm、径6mm程度の力心を相互に差し込み、かつ、重ね代40mmとしてはんだ付けをする。
とい受金物は、所定の流れ勾配をとり、取り付ける。
また、といと、とい受金物は、径1.2mm以上の金属線で固定する。
(イ) 銅板製軒どいの両端部分は、径6mm程度に耳巻きをし、ひずみのないよう加工する。
継手は、丸軒どいは長さ30mm、角軒どいは150mmで径6mm程度の力心を相互に差し込み、かつ、重ね代40mm程度として、はんだ付けをする。
とい受金物は、流れ勾配をとり、取り付ける。
また、とい及びとい受金物は、あらかじめ金物に取り付けた押え板で固定する。
(ウ) 硬質塩化ビニル製軒どいの継手、水止め、曲がり等は、専用の部品を接着剤により取り付ける。
とい受金物は、所定の流れ勾配をとり、通りよく取り付ける。
また、丸軒どいは、とい受金物と径1.2mm程度の金属線で、といの伸縮挙動を阻害しない程度に固定し、角軒どいは製造所の指定する工法で固定する。
接続したといの1本の長さは10m以内とし、あんこう又は集水器部分で伸縮を確実に吸収するようにする。
(2) たてどいは、次による。
(ア) 鋼板製たてどいは、所定の寸法に鋼板を加工する。
継手は、小はぜ掛けとし、はぜの緩み止めを行う。
長さ方向の継手は、上にくるたてどいを下のといに、丸たてどいは、直径寸法程度差し込んで継ぎ、角たてどいは、60mm程度差し込んで継ぐ。
また、たてどい受金物は通りよく取り付ける。
(イ) 銅板製たてどいは、所定の寸法に銅板を加工する。
継手は、小はぜ掛けとし、はぜの緩み止めを行う。
また、長さ方向の継手は、上にくるたてどいを下のといに丸どいは40mm程度、角どいは60mm程度差し込んで継ぐ。
たてどい受金物を通りよく取り付け、たてどいは継手を壁側に向けて取り付ける。
(ウ) 硬質塩化ビニル製たてどいの継手は、継手部品で接着剤を用いて継ぐ。
継いだといの長さが10mを超える場合は、エキスパンション継手を設ける。
また、たてどい受金物は通りよく取り付け、それに固定する。
(3) 集水器及びあんこうは、次による。
(ア) 鋼板製集水器及びあんこうは、所定の形状及び寸法に折曲げ加工してつくる。
はぜは、小はぜ掛け又はダクトはぜとし、はんだ付けをする。
また、集水器及びあんこうは、流水の衝撃に十分耐える強度を有するものとする。
取付けは、たてどい又は呼びどい及び軒どいに堅固に取り付ける。
(イ) 銅板製集水器及びあんこうは、鋼板製の集水器、あんこうに準ずる。
(ウ) 硬質塩化ビニル製集水器及びあんこうの形等の指定は、特記による。
また、取付けは、たてどい又は呼びどい及び軒どいに堅固に取り付ける。
(4) 呼びどいは、軒どい及びたてどいに適したものとする。
(5) 軒どい、谷どいの落口で防じん金網を設ける場合は、ステンレス製とする。
ただし、銅製といの場合は、銅製の網とする。
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