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2節 下地及び下葺/14章 屋根及びとい工事/平成31年版 公共建築木造工事標準仕様書

14.2.1 一般事項
14.2.2 材料
14.2.3 工法

14.2.1 一般事項

野地板を下地として施工される金属板葺、粘土瓦葺、スレート葺及びアスファルトシングル葺による屋根工事の下葺に適用する。

14.2.2 材料

(1) 野地板の種類、材質、厚さ等は、5章7節[小屋組]6章7節[小屋組]7章2節[材料]8章7節[小屋組]又は10章4節[屋根回り]による。

(2) 下葺材料は、JIS A 6005 (アスファルトルーフィングフェルト) に基づくアスファルトルーフィング940又は改質アスファルトルーフィング下葺材とし、種類は特記による。
特記がなければ、改質アスファルトルーフィング下葺材 (一般タイプ) とする。
なお、改質アスファルトルーフィング下葺材の品質は、表14.2.1による。
また、積雪寒冷地で、すがもれ等により軒先に水溜りが生じる場合、軒先から2m程度は改質アスファルトルーフィング下葺材 (粘着層付タイプ) とする。

表14.2.1 改質アスファルトルーフィング下葺材の品質

(3) 両面粘着防水テープは、11.4.2[材料]表11.4.1の性能基準に適合するものとする。

(4) その他
指定のない付属材料は、屋根葺工法に応じた専門工事業者の仕様による。

14.2.3 工法

(1) 野地板の取付けは、5.7.9[屋根野地]6.7.9[屋根野地]7.9.1[小屋組及び屋根]8.7.10[屋根野地]による。

(2) 下葺の工法は、次による。

(ア) 野地面上に軒先と平行に敷込み、軒先から上へ向かって張る。
上下 (流れ方向) は100mm以上、左右 (長手方向) は200mm以上重ね合わせる。
なお、横方向の継目位置はそろえない。

(イ) 留付けは、留付け用釘又はステープル により、重ね合せ部は間隔300mm程度、その他は要所に留め付ける。
また、銅板葺の場合は、釘及びステープルは、銅又はステンレス製とする。

(ウ) 棟部は、下葺材を250mm以上の左右折掛けとした後、棟頂部から一枚もので左右300mm以上の増張りを行う。
また、増張り材は下葺材と同材を用いる。

(エ) 谷部は、一枚もので左右300mm以上の下葺材を先張りし、その上に下葺材を左右に重ね合わせ、谷底から250mm以上延ばす。
また、谷底は、ステープルによる仮止めは行わない。

(オ) 壁面との取合い部は、壁面に下葺材張りに必要な下地を設ける。
下地材の種別、形状等は特記による。
また、下葺材を壁面に沿って250㎜以上、かつ、雨押え上端部から50㎜以上立ち上げ、ステープルで固定する。

(カ) 棟板 (あおり板) 、瓦棒、桟木、けらば部は、水切り金物等の取り付けに先立ち下葺を行う。

(キ) 両面粘着防水テープを使用する場合は、しわ及びたるみが生じないように張り上げる。

(ク) 軒先は、水切り金物の上に重ね、改質アスファルトルーフィング下葺材(粘着層付タイプ)を用いる場合を除き、両面粘着防水テープで密着させる。
また、両面粘着防水テープは、11.4.2[材料](2)(ウ)表11.4.1による。

(ケ) 屋根の軒及びけらばの壁当たり箇所は、下葺材をあらかじめ屋根下地材 (垂木等) と壁の間に先張りする。
また、先張りした下葺材の上に重ねる下葺材の重ね順は、水下から水上へ張り上げる。
ただし、下地が一体で形成される場合は除く。

(コ) 下葺材が破損した場合は、破損した部分の上側部の下葺材の下端から、新しい下葺材を差し込み補修する。
ただし、改質アスファルトルーフィング下葺材 (粘着層付タイプ)の場合は、破損した部分の上に同材で増し張り補強する。

このページは、国土交通省のWebサイトで公開されている 国土交通省大臣官房官庁営繕部 公共建築木造工事標準仕様書 平成31年版 をWebページ化したものです。

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全体目次/平成31年版 公共建築木造工事標準仕様書

国土交通省ウェブサイトで公開されている 国土交通省大臣官房官庁営繕部 公共建築木造工事標準仕様書 平成31年版 のPDF版をウェブページ化したものです。 この全体目次にすべてのページへのリンクがありますので、このページをブックマークしていただくと、利用していただきやすいと思います。 最終改定 令和 3 年 3 月 25 日 国営木第20号 令和2年6月9日改定版から令和3年3月25日改定版の変更か所 平成31年4月25日改定版から令和2年6月9日改定版の変更か所 PDF版で見つかった記載間違い 各章共通事項 仮設工事 土・地業・基礎工事 木造工事 軸組構法(壁構造系)工事 軸組構法(軸構造系)工事 枠組壁工法工事 丸太組構法工事 CLTパネル工法工事 木工事 防水工事 石工事 タイル工事 屋根及びとい工事 金属工事 左官工事 建具工事 塗装工事 内装工事 断熱・防露、ユニット及びその他の工事 排水工事 舗装工事 植栽工事 資 料 1章 各章共通事項 共通事項 工事関係図書 工事現場管理 材料 施工 工事検査及び技術検査 完成図等 2章 仮設工事 共通事項 縄張り、遣方、足場等 仮設物 仮設物撤去等 3章 土・地業・基礎工事 共通事項 土工事 地業工事 基礎工事 4章 木造工事 共通事項 防腐・防蟻処理 防火被覆処理 5章 軸組構法(壁構造系)工事 共通事項 材料 防腐・防蟻処理 木材の加工 搬入及び建方 軸組 小屋組 床組 壁 6章 軸組構法(軸構造系)工事 共通事項 材料 防腐・防蟻処理 木材の加工 搬入及び建方 軸組 小屋組 床組 7章 枠組壁工法工事 共通事項 材料 防腐・防蟻処理 木材等の加工 搬入及び建方 土台 床枠組 壁枠組 小屋組及び屋根 8章 丸太組構法工事 共通事項 材料

2節 防腐・防蟻処理/4章 木造工事/平成31年版 公共建築木造工事標準仕様書

4.2.1 防腐・防蟻処理 4.2.2 地盤に接する鉄筋コンクリートによる床下の防蟻処理 4.2.3 地盤の土壌の防蟻処理 4.2.4 防腐措置 4.2.1 防腐・防蟻処理 木材の防腐・防蟻処理は、次により、適用部材及び処理の種類は特記による。 (ア) 防腐・防蟻処理が不要な樹種による製材 「製材の日本農林規格」 (平成19年8月29日 農林水産省告示第1083号) 及び「枠組壁工法構造用製材及び枠組壁工法構造用たて継ぎ材の日本農林規格」 (昭和49年7月8日 農林省告示第600号) に基づく心材の耐久性区分D1の樹種の心材のみを用いた製材は、次の(イ)及び(ウ)による薬剤による処理の適用を省略できる。 (イ) 薬剤の加圧注入による防腐・防蟻処理 (a) 製材等の加圧注入による防腐・防蟻処理は、「製材の日本農林規格」又は「枠組壁工法構造用製材及び枠組壁工法構造用たて継ぎ材の日本農林規格」の保存処理の性能区分K2からK4までの区分に適合するもの若しくはこれと同等の保存処理性能のものとし、保存処理の性能区分及びインサイジングの適用は特記による。 (b) 人体への安全性及び環境への影響について配慮され、かつ、JIS K 1570 (木材保存剤)に基づく加圧注入用木材保存剤又はこれと同等の木材保存剤を用いて、JIS A 9002 (木質材料の加圧式保存処理方法) に基づく加圧式保存処理を行うものとし、インサイジングの適用は特記による。 なお、JIS A 9002に基づく使用薬剤、注入量等の証明書を、監督職員に提出する。 (c) 加圧注入処理を行ったのち、加工、切断、孔あけ等を行った箇所は、(ウ)により処理を行う。 (ウ) 薬剤の塗布等による防腐・防蟻処理 (a) 人体への安全性及び環境への影響について配慮され、かつ、JIS K 1571 (木材保存剤―性能基準及びその試験方法) に適合する表面処理用木材保存剤又はこれと同等の性能を有する木材保存剤による処理を行う。 ただし、附属書A(規定)に基づく表面処理用木材保存剤による処理の適用、薬剤の種類及び適用部材は、特記による。 なお、処理に使用した薬剤、使用量等の記録を監督職員に提出する。 (b) 処理の方法は、特記による。 特記がなければ、次による。 ① 処理面の汚れ及び付着物を取り除

4節 透湿防水シート、防水テープ及び改質アスファルトフェルト工事/11章 防水工事/平成31年版 公共建築木造工事標準仕様書

11.4.1 一般事項 11.4.2 材料 11.4.3 施工 11.4.1 一般事項 この節は、外壁を取り付ける場合の透湿防水シート、防水テープ及び改質アスファルトフェルトを留め付ける工事に適用する。 11.4.2 材料 (1) 透湿防水シートは、JIS A 6111 (透湿防水シート) に規定する透湿防水シートBとする。 (2) 防水テープ (ア) 両面粘着防水テープの幅は、特記による。 特記がなければ50mm幅以上のものを使用し、傷やしわがないものとする。 (イ) 両面粘着防水テープは、製造所が定める使用可能期間以内に使用する。 (ウ) 両面粘着防水テープは、表11.4.1の性能基準に適合し、10年間の防水機能を検証したものとする。 また、片面粘着防水テープは、両面粘着防水テープの性能基準に準ずる製品とする。 (3) 改質アスファルトフェルト 改質アスファルトフェルトは、表11.4.2の品質に適合したものとする。 (4) ステープルは、JIS A 5556 (工業用ステープル) による。 11.4.3 施工 (1) 施工条件 (ア) 降雨・降雪時、降雨・降雪が予想される場合又は降雨・降雪後で下地が未乾燥の場合は、施工を行わない。 (イ) 防腐・防蟻処理された胴縁を使用する場合、透湿防水シート施工後、降雨・降雪等で胴縁及び透湿防水シートを濡らさないよう、直ちに外装材を設置すること。 (ウ) 防水テープの施工は、5℃未満では原則行わない。 (エ) 防水テープの施工は、被着体の乾燥のほか、油分、ほこり、木屑等の汚れを除去したうえで行う。 (2) 透湿防水シート、防水テープ及び先張り防水シートの工法 (ア) 透湿防水シートの施工は、開口部回り、外壁上下端部及び取合い部の雨水処理、水切り取付け等の工事終了後に行う。 (イ) 柱、間柱の間隔、段差、不陸などを確認し、不具合がある場合は修正し、柱・間柱あるいは耐力面材の上に透湿防水シートを張る。 なお、外張断熱工法とする場合は、断熱材の上に張る。 (ウ) 透湿防水シートは、シートを横方向に下部から上部に積み上げる、よろい張りを原則とする。 (a) 重なりは、上下幅90mm以上とする。 左右の重なりは構造用面材がない場合は、柱 (間柱) と間柱 (柱)の間隔 (左